
ゲームディベロッパーが100台導入したASUSゲーミングPC、現場の業務を余裕でこなす「ROG Zephyrus G16 GU603」/株式会社ネクソン
PCオンラインゲームやモバイルゲームの開発・制作、配信を手掛ける株式会社ネクソン。『メイプルストーリー』や『マビノギ』、『HIT:The World』など、40以上の人気タイトルを展開し、190を超える国と地域に提供している。大手ゲームディベロッパーである同社が、2024年夏、業務PCとしてASUSのゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G16 GU603」を100台導入した。その背景や、現場の業務にフル対応する同機種の魅力について話を伺った。

業務PCをリースから購入に変更、業務を止めない端末を新たに選定
ネクソンは本社を日本に構え、韓国やアメリカ、台湾、タイにも拠点を持つグローバル企業。同社 サービステクノロジー室 社内システムチームに所属し、主にシステム導入やサーバー・クライアントPCなどの管理、運用を担当する嵯峨和明氏は、長年ゲーム業界に携わるベテラン。これまで業務用ノートPCの多くをリースで運用してきたが、結果的にコスト面でのメリットはなかったと振り返る。


また、社員の増減に伴いリース契約が小刻みになり、導入のタイミングがバラバラになりがちだったうえ、返却の手間も多くかかっていた。都度対応に追われるよりも、余裕をもって在庫を運用することで、人的なリソースを大きく節約できると考え、一定期間まとめて運用しスムーズに交換できるサイクルを作るため、リースから「購入」へと方針を転換したと語る。

同社の現場では、コンテンツを扱うことに加え、さまざまなツールを併用しながら業務を行っているという。単にコンテンツやゲームが動けばいいわけではなく、複数のツールを同時に立ち上げても快適に作業を行える端末が必要となる。従来の端末はモデル選定から時間が経過しており、コンテンツもリッチになっている中、発熱量が増加し、作業が止まることが増えていたという。
こうしたことをきっかけに、3年で100台ずつ入れ替えるサイクルを今後の想定とし、高負荷な業務にも対応できる高性能なノートPCを検討する中、同社が選んだ端末はASUSのゲーミングノートPC「ROG Zephyrus G16 GU603」だった。
ゲーマーにもクリエイターにも優れた力を発揮する「ROG Zephyrus G16 GU603」
2024年夏、同社はROG Zephyrus G16 GU603を100台導入した。
ASUSのゲーミングノートPCは、ミリタリーグレードと呼ばれる堅牢性や高いスペックを備えた仕様であることを以前から知っていたという嵯峨氏。同社の業務上、メインメモリなどは多いほうが望ましい。「堅牢さとスペックのバランス。このクラスでメインメモリ32G、ストレージSSD1TBを積めるモデルはなかなかありません」と同機種を採用した理由を語る。
ROG(Republic of Gamers)は、ゲーマーに快適なハイパフォーマンスを提供するASUSのゲーミングブランド。Zephyrusシリーズは、薄型軽量で洗練されたボディに、驚異的な機能性を兼ね備えたゲーミングノートPCだ。
ROG Zephyrus G16 GU603は、最大第13世代インテル Core i7-13620Hプロセッサーと、圧倒的な速さと高画質のグラフィックを実現するNVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載。また、低電圧・低消費電力の高速メモリと大容量ストレージを搭載し、高負荷なゲームプレイはもちろんクリエイティブ制作にも優れた処理能力を発揮する。

求める性能は、タフな作業も「余裕をもって動かせる」パワフルさ
ROG Zephyrus G16 GU603は、同社の多岐にわたる業務で活用されている。メインとなるのはゲームコンテンツを運用する部署、ユーザー対応を行うQAやサポートの部署、Webサイトやオフラインイベントなどのデザインを担当する部署だという。
例えば、コンテンツの更新に合わせて新たなイベントを実装するバッチ作成や、ユーザーがゲームをどのように楽しんでいるかといったデータ抽出、グラフィックの動作検証やデザイン編集など、その業務は実にさまざま。



「コンテンツを動かしながら追加でツールを動かす作業が非常に多いですが、GU603を導入してからは余裕で作業ができるようになりました。グラフィックは解像度が大きかったり、動きが激しかったりと、GPUのパワーがいるようなリッチなコンテンツがどんどん増えてきていますが、そうしたコンテンツも十分に検証できます。最新のコンテンツや開発中のものもよく動きます」。
以前の端末は、解像度を下げて粗い画質にしないと動かないこともあったという。同社が求める端末の性能について、嵯峨氏は「余裕をもって動かせること」「持ち運びが多くても調子を崩さず堅牢であること」「3年の入れ替えスパンに耐えられること」と、答えは明瞭だ。
優れた冷却機能にも注目、発熱によるトラブルを解消
同機種のCPUとGPUのバランスの良さを評価する嵯峨氏。同様に、冷却機能の高さにも注目する。
以前の端末は、発熱が進むとノートPCの特性上、CPUがサーマルスロットリングによって動作クロックを下げ、温度を抑えるために処理速度が低下してしまうことがあった。「以前と比べると、GPUを中心に性能がパワーアップしていることに伴い発熱量は増えているのですが、サーマルスロットリングが発生せず、よく冷却されていると感じています」。
ROG Zephyrus G16 GU603を導入して以来、発熱によるトラブルは起きていないという。「使用環境は人それぞれですが、デスク上のディスプレイや資料などの配置によっては、空気の流れが悪くなることもあるかもしれません。そうした場合でも、GU603は十分耐えられ、しっかりと放熱されていると思います」。CPUやGPUが本来の性能を発揮するためにも、パワフルな冷却システムは不可欠だ。

ユーザー視点で制作や最終チェックができる
前述のとおり、ROGはゲーマーに人気のゲーミングブランド。こうした一般ユーザー向けでもあるPCをゲーム開発企業が活用するメリットはどのようなものか?

「当社は早い段階からゲーミングノートPCを採用していました。グラフィックボードも開発ベースではなく、コンシューマー用のGeForce系を使って開発もしています。その意味では、ユーザーがプレイするのと差異のない環境で制作して提供しています」。
それは重要なことだと嵯峨氏は続ける。「GeForce系は一般ユーザーが入手できるグラフィックボードです。一方で、専門的なタスク向けのワークステーションではQuadro (クアドロ)系のグラフィックボードが実装されていることが多いですが、動きが少し異なります。Quadroはデザインに優れていますが、ゲームを動かすエンジンが違うため、ゲームが途中で止まることがないよう、ユーザーが実際にプレイするのと同じGeForce系の環境で最終的には必ずチェックを行います」。
同社では、海外のグループ会社が開発し、ある程度仕上がったコンテンツを日本版としてローカライズするケースが多いこともあり、初めの段階からユーザー視点を持って、ROG Zephyrus G16 GU603を用いた作業が行えているという。「すぐにユーザー環境を準備できる、その状態でテストができるという点で助かっています」。また、ワークステーションとユーザー向けPCの2つの環境を用意する必要がない点もメリットになっているという。
スリムで長時間駆動も魅力、職種によらず働き方に良い変化
ROG Zephyrus G16 GU603は、「ツールが途中で止まることなく、やり直す手間がなくなったことで作業時間が短縮できると現場は大変喜んでいます」と現場スタッフからは好評。特に最も負荷の大きい作業を担当しているメンバーからは、「最後までプログラムが走り切るので助かる」との声も届いているという。

また、同機種は、高性能でありながら驚くほどスリムで持ち運びしやすいことも特長。さらに、長時間駆動も大きな魅力だ。「持ち運びはラクですし、バッテリーも長持ちします。会議が多い方々からは、会議が連続しても充電アダプタが不要になったという意見が複数寄せられました。これまではアダプタを会議室に持ち込んだり、会議が1度終わると取りに戻ったり。現場ほど高いスペックは必要ないですが、こうした方々にも長時間駆動はとても恩恵があると思います」。職種によらず、社内全体の働き方にもポジティブな変化が生じているようだ。
ワークステーション並みの品質、3年以上の耐久性に期待
導入してから半年以上が経過するが、故障率はワークステーション並みに低く、この堅牢性をゲーミングPCクラスのコストで導入できたことは非常に大きな価値だと嵯峨氏は話す。
今回の100台購入については、管理面でOSなどの端末環境を揃えられることが有意義だと感じているという。ASUSの対応も迅速で好印象だったようだ。「急なお願いにも対応していただき、気遣いも感じました。メールのやり取りも手間がなく大変助かりました。何より端末自体の運用性が良く、ゲーミングノートPCでありながら堅牢性を備えていることがASUSの強みだと感じます。
これだけ揃ったグレードで、品質と堅牢性が3年以上維持されれば購入した甲斐がありますね(笑)。今後も全社員分を3年でリプレイスする計画にのせやすいです」と、同機種への期待は大きい。

2024年度に過去最高の通期売上収益の達成を発表したネクソン。ROG Zephyrus G16 GU603の持つポテンシャルが、今後さらにダイナミックな成長に向かう同社のクリエイティブに貢献することが期待される。
